アトピーの対策
2017年05月26日更新 2016年12月27日公開

子供のアトピーには温泉が効く?

子供のアトピー治療にはステロイドなどの薬剤が使われますが、長期的な使用となると不安を感じる方も多いと思われます。そこで、体に優しい治療法として温泉に着目し、具体的な効果をドクター監修の記事で見ていきましょう。

保護者の方は、子供のアトピーをなるべく和らげてあげたいとお考えだと思います。かといって、ステロイドなどの薬剤による治療には不安が残ります。そこで、アトピーの症状をよく知ったうえで、薬に頼らない治療法である温泉療法について見ていきましょう。

アトピー

アトピーとは、増悪・寛解をくりかえす瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ(参考元:アトピー診療ガイドライン2016年版)と定義されています。つまり、アトピーとは繰り返しかゆみを生じる皮膚の病気です。また、気管支喘息(気道の炎症によって咳や痰を生じる病気)、アレルギー性鼻炎・結膜炎と併発して発症することが多いとされています。アトピーの具体的な症状や治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。

具体的な症状

アトピーの主な症状には瘙痒(かゆみ)、湿疹(赤い斑点やぼろぼろの皮膚などの症状)があげられます。症状は年齢によって発生する部位が異なり、乳児は頭や顔、体幹、幼小児は首や関節付近が多いです。また、思春期以降は上半身に多く見られます。子供のアトピーは、頭、顔、首など掻きむしりやすいところにできるので症状が悪化しやすいです。

治療法

治療法は薬物療法とスキンケアがメインとなります。薬物療法によく用いられるのがステロイド外用薬です。この薬には皮膚の炎症を鎮める効果があります。弱いステロイドでは副作用が認められていませんが、強いステロイドでは副腎機能に障害が出たと報告されています。

また、弱いステロイドであっても、顔や首への使用は吸収率が良すぎるため副作用の心配があります。顔や首というと、子供のアトピーで症状が出やすい部位です。そのため、乳幼児や小児の治療は十分な管理が必要とされます。ステロイド外用薬の他にも、抗ヒスタミン薬や漢方が治療に用いられることがあります。

もう一つの治療法であるスキンケアは、皮膚の乾燥を防ぐために行われます。アトピーでは角層の水分含有量が低下して皮膚が乾燥し、皮膚バリア機能の低下をきたしている(参考元:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版)ため、十分に保湿することが大切です。炎症がおさまった後でも、症状がぶり返すのを防ぐためにスキンケアを行うのが望ましいです。自分でスキンケアができない子供に対しては、保護者がこまめに保湿クリームを塗り直す必要があります。

正しい温泉療法とは

ここまで子供のアトピーの具体的な症状や治療法を見てきました。上記の治療法の他に「温泉療法」という治療法があります。温泉につかることで皮膚の代謝を促進し、体質を変えることを目的としています。今からは新たな治療法である温泉療法について理解していきましょう。

症状に合った成分が含まれている温泉を選ぶ

アトピーといっても時期によって症状はさまざまです。そのため、子供のアトピーを温泉療法で改善しようとするときは、専門家に症状を判断してもらう必要があります。具体的には、患部がじゅくじゅくしている時期は、殺菌効果がある温泉がおすすめです。硫黄泉だと皮膚表面の黄色ブドウ球菌を殺す作用があるためふさわしいと考えられます。

また、肌が乾燥している時期は、皮膚の代謝をよくする効果をもつ温泉(重曹泉)が適切です。温泉には多様な成分が含まれているので、子供の症状に合った温泉につからないと逆効果な場合もあります。自分で判断せず、専門家の判断を仰ぎましょう。

適切な温度を選択する

熱すぎる温度は患部にとって刺激が強すぎるため、症状を悪化させるおそれがあります。ややぬるめの温度が治療には適切とされています。先ほどおすすめした硫黄泉ですが、高温なことが多いため注意が必要です。また、さまざまな温度の温泉が設けられている浴場に行った場合は、子供が勝手に選んで入ってしまう前に適切な温度や湯質の温泉を教えてあげましょう。

効果に過度な期待をしない

子供がアトピーで苦しんでいるとなると早く治してあげたいという焦りが生まれると思います。しかし、アトピーの完治は難しく、症状が寛解してもまた繰り返します。さらに、治療法として温泉療法を選択した場合、薬物療法よりも効果が現れるのが遅いため、根気づよさが求められます。すぐに治そうとせず、子供と一緒にゆっくり温泉につかってリラックスすることを第一とした方がいいでしょう。

ある程度続けて行う

1、2日の治療で効果が出るとは考えがたく、最低でも1か月、時間に余裕があるなら3、4か月必要です。保護者が長期の休みをとれない場合は、温泉にこだわらずに自分の家のお風呂に毎日入るだけでも効果が期待できます。

温泉療法にもデメリットがあることを覚えておく

健常な人にも言えることですが、温泉のつかりすぎはのぼせ、めまい、不眠といった症状を引き起こします。特に、子供は自分の症状を言葉にして伝える機能が不十分なため、周りの大人が注意して様子を見てあげる必要があります。

いかがでしたか?温泉療法はすぐに症状が改善するという類のものではありませんが、皮膚が健常な状態に近づくことが期待できます。また、苦い漢方薬やこまめなスキンケアなど、子供が自分で行うにはハードルの高い治療法とは異なり、気軽に行うことができます。まずはリラックスするつもりで、温泉療法にとりかかってみてはどうでしょうか。もっとアトピーの温泉療法について知りたくなった方は、『アトピーと温泉』をご覧ください。

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