予防接種
2017年04月26日更新 2017年03月31日公開

ポリオの予防接種(ポリオワクチン)とは

一般的にポリオの予防接種は生後3か月の乳児期から受けることができます。ポリオの予防接種(ポリオワクチン)について、ワクチンの種類や副作用、再接種が必要な場合などを中心にドクター監修の記事で解説します。

現在の日本ではポリオ(急性灰白髄炎)ウイルスの自然感染は確認されていませんが、海外に目をやれば依然として流行している国や地域があります。そのような国々から再びポリオウイルスが持ち込まれる可能性は常にあり、一方でポリオはひとたび発症すると有効な治療法がないことから予防接種が非常に重要となってくる疾患だといえます。万一の場合に備えてポリオの予防接種について確認をしておきましょう。

ポリオとは

ポリオは、ポリオウイルスが口から入って消化管内で増殖し、増殖したウイルスが糞便とともに体外に放出されてさらに次の人へと伝搬していく感染症です。特に5歳以下の子どもに多くみられるため、乳児期に予防接種が必要とされています。

発症の初期には発汗、下痢、嘔吐など風邪(かぜ)と判別しにくい症状があらわれます。ここで留まれば重篤な後遺症を残すことはないのですが、ポリオウイルスが脊髄にまで入り込んだ場合には手足に麻痺を生じます。これが急性灰白髄炎です。成人の重症例ではそのまま死に至ることもあり、一層の注意が必要となります。

ポリオワクチンの種類と副作用

ポリオの予防接種には経口生ポリオワクチン(OPV)と不活化ワクチン(IPV)の2種類があります。

経口生ポリオワクチン

経口生ポリオワクチンは病原性を弱めてはありますがポリオウイルスそのものを成分としています。これを口から飲んで接種します。体内ではポリオウイルスに感染した時と同じ反応が起こりますので免疫力をつける効果が高いのですが、ごくまれにポリオの症状を引き起こすことがあるため、わが国では2012年8月をもって経口生ポリオワクチンによる定期予防接種は中止されました。

不活化ポリオワクチン

不活化ポリオワクチンはポリオウイルスから免疫を作るのに必要な成分を取り出して作ったものです。これを注射によって接種します。ウイルスそのものではないのでポリオの症状を引き起こすことはなく、生ワクチンに比べて安全性が高いワクチンだといえます。ただし、発熱などの副作用は皆無ではありませんので接種後に異常がみられた場合にはすぐに医療機関を受診してください。

ポリオ予防接種の受け方と注意点

現在多くの方が免疫を持っている我が国においては海外からポリオウイルスが持ち込まれてもいきなり流行することはないと考えられています。しかし、免疫を持たない人が多くなればその危険性は一気に高まります。そこで引き続き対象者はワクチン接種をしていく必要があるのです。過去にポリオの予防接種を受けたかどうかは母子手帳で確認できます。また、医療機関で血液検査を受けることで現在の抗体の有無を確認することもできます。不安な方は医療機関で相談してください。

子どもの予防接種

ポリオは子どもに多くみられることから、乳児期からの予防接種が必要になります。生後3か月経つと、自治体から予防接種の案内が届きます。初回の接種の場合には生後3~12か月の間に3回の接種が必要となります。一般的にはそれぞれ20~56日の間隔を空けて行われます。さらに追加で接種する場合には初回接種から6か月以上の間隔を空けて実施します。

再接種が必要な成人

成人もポリオワクチンの再接種が必要となることがあります。特に昭和50~52年生まれの方はポリオワクチンの免疫保有率が低く、アフガニスタンやパキスタンなど流行地域を訪れる場合には念のため再接種することをおすすめします。この場合、乳児期の定期接種とは異なり任意接種となりますので費用は全額自己負担となります。

注意すべき点

ポリオの予防接種を受ける場合には過去に受けた予防接種をあらかじめ確認する必要があります。それに応じて医療機関が適切なワクチンの組み合わせ等々を判断します。原則的には生ワクチンを接種した場合には次のワクチン接種まで1カ月以上、不活化ワクチンであれば6日以上の間隔をあける必要がありますが一部のワクチンは同日接種も可能です。ワクチン接種のスケジュールは個人ではなかなか判断がつかないところですので医療機関で相談されるとよいでしょう。

ポリオは口を通して感染するため、食事の前にしっかりと手洗いをして衛生面に気をつけるようにしましょう。予防接種はもちろんですが手洗いを心がけることはポリオのほかにも多くの病気の予防に大変役立ちます。

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